更新日:2016/10/17
・ 目次,要約
世界経済は期待とは異なるペースで成長を続けており,2016 年から17 年にかけても,成長は危機以前に達成された水準を大幅に下回る状態が続くと予測される.その結果,世界全体の失業は2016 年に約230 万人,17 年にはさらに110 万人の増加が予想される.この増加のほとんどは2015 年と同じく新興国で生じるだろう.
仕事の質も悪化しつつある.脆弱雇用と就労貧困の割合は低下してきているものの,前者は総雇用の46%強を占め,15 億人近くに達している.
本レポートはこのような懸念すべき動向に関するグローバルな概観を提示し,所得および地域グループ別に2017 年までの失業予測だけでなく,仕事の質に関するいくつかの側面に関しても2020 年までの予測を示している.また,新たに採択された持続可能な開発(SDG)アジェンダを達成するに当たって,このような動向が提起する主要な挑戦課題も検討する.