編著者紹介
国際労働機関
ILO:The International Labour Organization( 国際労働機関)
http://www.ilo.org/
国際労働機関(ILO : International Labor Organization)は1919 年に,社会正義の促進,そして,
世界的な平和とその持続を目的として設立された.創立50 周年にあたる1969 年にはノーベル平和
賞を受賞している.この機関の事務部門,事業本部,調査研究センター及び出版部門の本拠は,ジュ
ネーブにある国際労働事務局である.その管理運営は,40 以上の国にある地域総局及び現地事務所
に分散されている.国際労働機関は国連に加盟する機関では独特の三者(政府,使用者,労働者)構
成を採用しており,理事会にはこの三者の代表も含まれている.これは,政策策定や計画立案時には,
経済を動かす社会的パートナーである労使代表も政府と等しく発言する権利をもっている,という理
念に基づくものである.上記の三つの団体は,ILO が後援する各地域での活動や会合に参加するだけ
でなく,国際労働総会にも出席している.この国際労働総会は,毎年開催されており,世界の労働問題,
社会問題を討議する国際フォーラムでもある.
国際労働機関は長い年月にわたり,労働組合,労働者,社会政策,雇用条件,社会保障,企業間の
交渉や労働行政などに関する問題に,参加各国の様々な条件を考慮しつつ取り組んできている.
国際労働機関は,40 カ国以上からなる地域総局や労使団体間の情報交換を通して,助言や技術的
な支援を行っている.この支援活動には,労働者の権利と企業間交渉に対する助言,雇用の促進,小
規模な企業の発展を目的とした教育,計画の策定などが含まれる.またさらに,社会保証や労働条件,
労働環境の安全性に関するアドバイス,労働に関する統計の比較と公表,労働者教育も行っている.
訳者紹介
田村勝省(たむら かつよし)
1949 年生まれ.東京外国語大学および東京都立大学卒業.旧東京銀行で調査部,ロンドン支店, ニュー
ヨーク支店などを経て,現在は関東学園大学教授,翻訳家.
訳書
『アメリカ大恐慌(上下)』(NTT 出版,2008 年)
『大転換 ――帝国から地球共同体へ』(一灯舎,2009 年)
『企業の名声 ――トップ主導の名声管理・回復十二か条』(一灯舎,2009 年)
『ウォール街の崩壊の裏で何が起こっていたのか? 』(一灯舎,2009 年)
「ニューエコノミーでアメリカが変わる!――幻の富から真の富へ、オバマ大統領への期待」(一灯舎,2009 年)