マンガで楽しむ ラクラク電波とレーダ
更新日:2009/11/30
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・ 第1章 抜粋
概要
本書は、電波とレーダについて、マンガを交えてわかりやすく解説しています。
電磁気学の本は数多く出版されていますが、レーダについて優しく解説した本はあまりありません。
著者はかつて富士山レーダの設置に関わるなど、レーダの専門家として活躍してきました。その経験と知識をいかして、
レーダに関しては、独自の解説を行っています。
本書の前半では電波(電磁気学)を説明しています。電界の定義からマクスウェル方程式、電磁波の伝わり方(回折、屈折、干渉、散乱など)、携帯電話の仕組みなど、
基礎的なことから、最近の話題までを優しく解説しています。後半のレーダでは、初歩的なことから、利得の計算、レーダの構成、レーダ方程式、測距・測角の方法などの
高度な話題までを優しく、かつ詳しく解説しています。
各章は、マンガ、会話、解説で構成されています。マンガと会話は解説の導入という位置づけになっています。
理工系の学生は勿論、学校の先生や電波やレーダに興味のある一般の方々まで、多くの方が楽しめる
内容になっています。
目次
まえがき
プロローグ
登場人物紹介
第1 章 電波とは
1.1 電界
1.2 磁界
1.3 電磁界とベクトル場
参考文献
第2 章 私たちの暮らしと電波
2.1 電波の利用
2.2 電波で情報を送る
2.3 レーダ
2.4 携帯電話
2.5 GPS
2.6 ワンセグ放送
2.7 電波時計
2.8 電波を送受信する装置:アンテナ
参考文献
コラム 単位の接頭語
第3 章 電波の伝わり方
3.1 空間を伝わる波:何が伝わっているのか
3.2 波特有の現象と電波の伝わり方
3.3 導体を伝わる電磁界の波
3.4 屈折,透過,反射の一般論
3.5 アンテナから放射される電波
3.6 金属や水に侵入した電波の振舞い
参考文献
第4 章 電波と法規制
4.1 局免許不要の無線局
4.2 技適マーク
参考文献
第5 章 レーダ
コラム GPS 衛星のしくみ
5.1 電波とレーダ
5.2 レーダ方程式とレーダの基本構成
5.3 捜索レーダ
5.4 高分解能レーダ
5.5 気象レーダ
5.6 合成開口レーダ
参考文献
第6 章 追尾レーダにおける測角,測距方式
6.1 概要
6.2 測角方式
6.3 測距方式
参考文献
コラム レードーム(レーダドーム)
第7 章 電波・レーダの新しい利用
コラム 人工衛星の高度
7.1 宇宙太陽光発電
7.2 人工衛星からの電波・レーダ観測
7.3 電波望遠鏡
7.4 人工衛星を用いた電波望遠鏡
7.5 大気を測定するレーダ
7.6 地中を観測するレーダ
参考文献
索引
著者紹介
中司 浩生(なかつか こうき)
広島県出身
1960 年~ 1990 年 大阪大学大学院工学研究科修士課程修了後,三菱電機(株)に勤務.
レーダの設計,研究開発に従事.
工学博士
1990 年~ 2003 年 広島工業大学教授
専門は電磁気学,応用電波工学
[著書]
「基礎伝送工学」(コロナ社,1997 年)
「基礎電磁気学」(共著,コロナ社,1996 年)
「学生・技術者のための電磁波の散乱 ―増補版―」(シュプリンガー・ジャパン,2002 年)
「レーダシステムの検討のために」(シュプリンガー・ジャパン,2004 年)
「電波の不思議」(一灯舎,2007 年)