大転換 帝国から地球共同体へ

更新日:2009/02/28

大転換

――帝国から地球共同体へ

デービッド・コーテン 著

田村 勝省 訳

2009年2月 発行

定価 2,500円

ISBN 978-4-903532-33-2 C1030

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・  目次、序文

概要

人類が作り出して、いまやコントロール不可能になった帝国パワーが世界に劇的な変化をもたらそうとしている。
しかし、良識ある人々による意識改革が成功すれば、グローバル・コミュニテイー作りとなり大転換に成功する。
もし失敗すれば、大崩壊となる。人間組織のあらゆるレベルで支配階層を再生してきた5000年以上に及ぶ帝国の
時代にこの際終止符を打ち、人間関係の組織化で民主的パートナーシップモデルに基ずく地球共同体つくりが必
要である。日本語版への前書きで、オバマ大統領選出と日本の役割についても述べている。

目次

謝辞

大転換

日本語版への序文

プロローグ 可能性を求めて

狭くなりつつあった地球上で成長

実現されていない潜在力の悲劇

企業主導による経済のグローバル化に抵抗

どんなノーにも必ずやイエスがある

大転換につなげる

議論の概要

本書の構成

パートI われわれの未来を選択する

第1章 選択

サンタ・テレサ農場

可能性を証明する

決定的に重要な選択

最後の自由

第2章 可能性

意識の覚醒化

帝国の心理学

地球共同体の心理学

文化にかかわる政治

第3章 緊急事態

麻痺的ストレス下にある地球

現実の攻撃

自滅的な戦争

さらに高軌道に上る

偉大な仕事

第4章 機会

文化的な意識

精神的意識

グローバルな現象

制度的・技術的な手段

意識から行動へ

パートⅡ 帝国の悲哀

第5章 神が女性だった頃

固く守られている秘密

初期の頃

女神の文明

帝国への転換――性差の視点

帝国への転換――規模の視点

小さくてもバランスがとれている

彼のストーリー(歴史)

第6章 古代の帝国

メソポタミア

エジプト

ローマ

封建的な封土

第7章 近代の帝国

犯罪貴族と犯罪シンジケート

民主主義の挑戦

帝国の逆襲

お金のルール

第8章 アテネの実験

アテネの民主主義

政治哲学

リーダーシップのジレンマを解決する

啓蒙

パートⅢ アメリカ、未完のプロジェクト

第9章 不吉な始まり

金権政治

神政政治

虐殺

奴隷制

第10章 人々が反乱を主導する 253

多元性の力

反抗的で漂浪的な精神

国王と決別する

エリート層による乗っ取り

第11章 帝国の勝利

だれが支配するか? 有産階級の白人男性の、彼らによる、彼らのための国家?

憲法による金権政治

連邦主義者のプログラム

ジェファソンのプログラム

西方拡張

帝国主義的企業

グローバル化する

帝国主義的覇権の推進

第12章 正義を求める戦い

死ぬことを拒否している言葉

中産階級と労働者階級の闘争

ニュー・ディール政策

第13章 目覚ましコール

帝国に対する文化的・経済的挑戦

ステルス政治(隠密政治)

超党派の金権主義

目覚ましコール

パクス・アメリカーナのビジョン

第14章 心の監獄

帝国の繁栄ストーリー

帝国の安全保障ストーリー

帝国の意味ストーリー

議論をしぼる

パートⅣ 大転換

第15章 厳格な父か古時計かを超えて

大対決

あなたが抱いている神のイメージを教えて下さい

生きている宇宙の科学

成熟化への歩み

第16章 創造主の叙事詩的な旅路

現代の創世ストーリー

生命は選択する力

生活は戦い

生命は互恵的なエンパワメント

森林生態系からの教訓

人間の体からの教訓

第17章 地球共同体の喜び

つながるように組み込まれている

目に見えないカリキュラム

教師としての自然

地球共同体

幸福とは思いやりのあるコミュニティ

第18章 新時代のストーリー

地球共同体の繁栄ストーリー

地球共同体の安全保障ストーリー

地球共同体の意味ストーリー

可能性のストーリーを発見し共有する

パートⅤ 地球共同体を生み出す

第19章 下からリードする

戦略

経済的な転換

政治的な転換

文化的な転換

第20章 政治的多数派を形成する 495

文化政策

政治的コンセンサスの基盤

子供たちのために

保守自由連合

第21章 創造的な潜在力を解放する

生きている経済

生きている政治

生きている文化

第22章 ストーリーを変えて、未来を変えよう

未来を変えるためには

居場所の発見

呼びかけに応じる

著者紹介

デビッド・コーテン(David C. Korten)

スタンフォード大学経営学博士,ハーバード大学ビジネス・スクール客員教授,同国際開発研究所客員研究員を経て,フォード財団のプロジェクト担当者としてフイリッピンへ行く.その後,アメリカ政府の国際開発庁(USAID)のアジア地域上級顧問として,東南アジアに長く在住.現在は,Positive Future Network の創設者,その役員として“YES! A Journal ofPositive Future”を発行,People Centered Development Forum の会長,International Forumon Globalization の委員,Club of Rome のメンバー,そのほか各種のNPO に属し市民活動中.主要著書には,『グローバル経済という怪物――人間不在の世界から市民社会の復権へ』(シュプリンガー・フェアラーク東京,1999 年),『ポスト大企業の世界――貨幣中心の市場経済から人間中心の社会へ』(シュプリンガー・フェアラーク東京,2000 年)など.

訳者紹介

田村 勝省(たむら かつよし)

1949 年生まれ.東京外国語大学および東京都立大学卒業.旧東京銀行で調査部,ロンドン支
店,ニューヨーク支店などを経て,現在は関東学園大学教授,翻訳家.

主な訳書
『新しい金融秩序』(日本経済新聞社,2004 年)
『ウォール街 欺瞞の血筋』(東洋経済新報社,2005 年)
『グーテンベルクの時代』(原書房,2006 年)
『ドルはどこへ行くのか』(春秋社,2007 年)
『謎・なぞ ――歴史に残るミステリー』(一灯舎,2008 年)
『世界開発報告2009』(一灯舎,2008 年)
『アメリカ大恐慌(上下)』(NTT 出版,2008 年)


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