世界の雇用及び社会の見通し 動向編2017
更新日:2017/10/03
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・ 目次、要約
概要
『世界の雇用及び社会の見通し 動向編 2017』は,労働力の伸びが雇用成長を上回ることにより,世界の失業率は2017 年に前年より0.1 ポイント高い5.8%となり,失業者数は340 万人増えて世界全体で2億100 万人強に達し,2018 年にはさらに270 万人増えると予測している.また,世界各地で見られる社会不安と移住性向を下支えする要素の一部として世界的な不確実性とディーセント・ワーク(人間らしく働きがいのある仕事)の欠如を挙げ,2009 ~ 16 年の期間に生産年齢人口に占める国外移住希望者の割合が中南米,カリブ,アラブ諸国を筆頭に世界中のほとんどの地域(例外は南アジア,東南アジア・太平洋諸国)で増えてきていることを示している.
本レポートは,世界各国,およびILO の分類に基づく各地域について,「失業」「脆弱な雇用形態」「就労貧困(ワーキング・プア)」に関する動向と予測を2007 ~2018 年の期間にわたり最新のデータに基づいて分析している.前年からの予測値の修正についてはその原因と内容を解説している.また,各地域の社会情勢や経済(GDP,貿易など)の動向および見通しについても述べている.
目次
謝 辞
エグゼクティブ・サマリー
1. グローバルな雇用および社会の動向
グローバル経済の展望は改善しようとしているが,不透明感が残ったままである
ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の不足は広範囲にわたったままである
女性にとって不平等な労働市場機会が執拗に続いている
社会経済状況に関する不満が増大している
労働市場や社会的成果を持続可能なベースで改善するためには,循環的・構造的な要因に取り組む包括的なアプローチが必要
2. 地域別にみた雇用および社会の動向
アフリカ
南北アメリカ
アラブ諸国
アジア・太平洋地域
ヨーロッパ・中央アジア
補遺
補遺A. 国・地域・所得グループ
補遺B. 労働市場の推定値・予測値・シナリオ
補遺C. ILO の地域別にみた労働市場・社会の統計
参考文献
著者紹介
ILO(International Labor Organization)
まる懸念、そしてあらゆる改革は国際的なレベルで進められるべきだという確信を体現するものとして設立された。
第2次世界大戦後、フィラデルフィア宣言によってILOの基本目標と基本原則が拡大され、力強く再確認された。宣言は戦後における独立国家数の増大を予見し、大規模な対途上国技術協力活動の開始を明言した。1946年、ILOは新たに設立された国際連合と協定を結んだ最初の専門機関となり、創立50周年にあたる1969年にはノーベル平和賞を受賞。
訳者紹介
田村 勝省(たむら かつよし)
東京外国語大学および東京都立大学卒業.
旧東京銀行および関東学園大学教授を経て翻訳家.