世界給与・賃金レポート 2018/2019
更新日:2019/05/23
サンプルページ(PDF)
・ 序文、目次、エグゼクティブ・サマリー
概要
本レポートは世界全体における実質賃金の推移を検討したものであり,世界全体の各国と地域別の賃金動向について独特な分析結果を提示している.
2018/19 年版のレポートでは男女間賃金格差が分析されている.本レポートは次の2 つの主要な挑戦課題に焦点を当てている.測定のための最も有用な指標をどのようにして見出すか,そして,男女間賃金格差の背景にある要因を政策立案者や社会的パートナーに伝えるという点で最適な仕方で男女間賃金格差を分析するにはどのようにすればよいか,である.また本レポートには,各国のさまざまな状況下における賃金や男女間賃金格差削減にかかわる主な政策課題のレビューも含まれている.
「『世界給与・賃金レポート』は,経済における労働の役割に関する理論的な議論に加えて,賃金トレンドや労働市場動向の分析にとって中心的な地位を占めている.経済学者,労働組合員,雇用者,および給与・賃金の動向に関心をもっている一般人にとって,本レポートは必須の刊行物である」.――Hansjörg Herr, Berlin School of Economics and Law
目次
序 文
謝 辞
概 要
PART I 主要な賃金動向
1 はじめに
2 世界の賃金動向
3 地域別の賃金動向
4 過去10年間にわたる賃金指数
5 高所得国における賃金と生産性
6 賃金不平等
PART II 男女間賃金格差を測定し,その背景を理解する
7 はじめに
8 男女間賃金格差を測定する
9 男女間賃金格差の背後にはどのような要因があるか?
PART III どの方向に前進するのか?
10 持続可能な賃金上昇のための措置
11 男女間賃金格差を削減する
12 より良いデータの必要性
13 男女間賃金格差の単純な指標を超越する必要性
14 男女間賃金格差を賃金分布にわたって探求し,労働市場制度の有効性をレビューする
15 男女間賃金格差の「説明可能」な部分に取り組む:教育,分極化,そして職業分離
16 男女間賃金格差の「説明不可能」な部分に取り組む:女性化した職業や企業における仕事の過小評価,そして同一賃金の実施
17 母親賃金格差を削減する
18 男女間賃金格差縮小の進展を加速化する時である
補遺
Ⅰ 世界の賃金トレンド:方法論の問題
Ⅱ 国と地域別の実質および名目賃金の伸び
Ⅲ 地域および所得水準による国・行政区(テリトリー)のグループ分け
Ⅳ グローバル給与・賃金データベース(Global Wage Database)の包含率
Ⅴ 各国のデータ源
Ⅵ 男女間賃金格差の分解
Ⅶ 時給分布上の位置・順位別にみた男女賃金被雇用者の教育達成度
参考文献
著者紹介
ILO(国際労働機関)
ILO は1919 年に,ベルサイユ条約によって国際連盟と共に誕生した.第1 次世界大戦後の社会改革に対して高まる懸念,そしてあらゆる改革は国際的なレベルで進められるべきだという確信を体現するものとして設立された.
第2 次世界大戦後,フィラデルフィア宣言によってILO の基本目標と基本原則が拡大され,力強く再確認された.宣言は戦後における独立国家数の増大を予見し,大規模な対途上国技術協力活動の開始を明言した.1946 年,ILO は新たに設立された国際連合と協定を結んだ最初の専門機関となり,創立50 周年にあたる1969 年にはノーベル平和賞を受賞した.
ILO駐日事務所 ホームページ
訳者紹介
田村 勝省(たむら かつよし)
東京外国語大学および東京都立大学卒業.
旧東京銀行および関東学園大学教授を経て翻訳家.