世界の雇用及び社会の見通し 動向編2019
更新日:2019/09/09
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・ 序文、目次、エグゼクティブ・サマリー
概要
『世界の雇用及び社会の見通し 動向編2019』は,雇用形態や非公式雇用,就労貧困などといった仕事の質にかかわるさまざまな側面に加えて,労働力参加,雇用,失業,潜在的労働力,そして生産性などにおける最近の動向についてグローバルな評価を提示している.この評価には世界の189 カ国が対象に含まれており,諸地域横断的に,観察されるパターンを説明している.本レポートは,所得や社会的発展状況も検討しており,加えて社会不安に関する指標も提示している.さらに,労働力と雇用形態については2019 ‒ 23年の期間に関して,雇用と失業については2019 ‒ 20 年の期間に関して,予測を示している.
本書では,対応する指標を提示することによって,国連の2030 アジェンダにおける持続可能な開発目標(SDG)8 に掲げられている目標に向けて達成された進捗も評価している.
本レポートの重要な発見によると,仕事の質が悪いことが世界の労働力の大多数にとっての主要な懸念材料である.加えて,失業や未活用労働の水準が,近年における改善にもかかわらず,高まっている.最後に,SDG 8 で設定されている目標達成に向けた進展は期待よりも遅い状態にとどまっている.
目次
序文
謝 辞
エグゼクティブ・サマリー
1 グローバルな雇用および社会の動向
グローバルな労働市場の概要
労働力参加
就業率(EPR)
非公式性と雇用形態
構造転換と仕事の質
所得
失業
拡大未活用労働
労働市場と社会不安
2 地域別にみた雇用及び社会の動向
アフリカ
南北アメリカ
アラブ諸国
アジア・太平洋
ヨーロッパ・中央アジア
3 持続可能な開発目標8
世界はより包摂的な経済成長,そしてディーセント・ワークに向かっているか?持続可能な開発目標 8:目標と指標
経済成長,転換,そして生産性
同一価値労働同一賃金を伴う,万人のための完全で生産的な雇用
権利,安全性,および非搾取的な仕事
持続可能な目標8 に関する進展と次のステップに関する要約
補遺
補遺A.地域・所得水準別にみた国グループ
補遺B.ILO のモデルによる推定
補遺C.社会不安指数と失業率の関係
補遺D.所得別国グループ・地域/ 下位地域別ごとにみた世界の労働市場指標の表
参考文献
著者紹介
ILO(国際労働機関)
ILO は1919 年に,ベルサイユ条約によって国際連盟と共に誕生した.第1 次世界大戦後の社会改革に対して高まる懸念,そしてあらゆる改革は国際的なレベルで進められるべきだという確信を体現するものとして設立された.
第2 次世界大戦後,フィラデルフィア宣言によってILO の基本目標と基本原則が拡大され,力強く再確認された.宣言は戦後における独立国家数の増大を予見し,大規模な対途上国技術協力活動の開始を明言した.1946 年,ILO は新たに設立された国際連合と協定を結んだ最初の専門機関となり,創立50 周年にあたる1969 年にはノーベル平和賞を受賞した.
ILO駐日事務所 ホームページ
訳者紹介
田村 勝省(たむら かつよし)
東京外国語大学および東京都立大学卒業.
旧東京銀行および関東学園大学教授を経て翻訳家.